【社長必見】 定期保険の「解約返戻金」活用術:万が一の備えと退職金準備を同時に実現する賢い方法
- 西川 浩樹

- 2025年10月15日
- 読了時間: 3分

企業の経営者様にとって、役員様の退職金準備は経営計画における重要な戦略的課題です。退職金には、役員様がご存命で迎える退職時に支払う「生存退職金」と、不慮の事態に備える「死亡退職金」という、二つの異なる側面を持つ資金需要が存在します。
本記事では、定期保険の持つ特定の構造、特に解約返戻金の機能を活用することで、この二つの備えを効率的かつ計画的に行う方法について詳しく解説します。
1. 生命保険を活用する二重のメリット
なぜ生命保険が退職金準備の手段として選ばれるのでしょうか。それは、万が一の備えと、生存時の資金準備という、相反しがちなニーズを同時に満たせる点にあります。
(1)死亡退職金の確実な確保 万が一、役員に不測の事態が発生した場合、法人にご契約に基づいた死亡保険金が支払われます。この保険金を財源とすることで、法人は事業の安定性を維持しつつ、遺族への死亡退職金を手当することが可能となります。これは「もしもの時」への備えとして、経営におけるリスクヘッジの役割を果たします。
(2)生存退職金に向けた計画的な積立 多くの生命保険商品では、保険料の一部が積み立てられ、将来的に解約返戻金として法人に戻る可能性があります。この解約返戻金を、役員が退職される60歳前後など、資金が必要となる特定の時期に合わせて活用する計画を立てることができます。これにより、将来の生存退職金を安定的に確保するための準備が可能となります。
2. 解約返戻金を活用するための保険の仕組み
退職金準備を目的として検討される保険には、「定期保険/低解約返戻金型逓増定期特約のような、特定の構造を持つ商品があります。
この特約は、保険料の算出にあたり、ご契約から一定期間(例えば、ご契約から4年間)低解約返戻金期間として設定し、その期間中の解約返戻金を抑制するしくみが用いられています。この構造によって、一定期間後に解約返戻金がピークに達するよう設計され、退職時期を見越した計画的な資金準備に対応しやすくなります。
3. 退職金準備のプロセスにおける重要事項
生命保険を用いた退職金準備を成功させるためには、以下の点に留意し、計画を進める必要があります。
(1)ニーズの把握と最適なプランニング 準備を進める第一歩は、役員が退職を予定されている時期など、「退職金準備」に関する具体的なニーズを明確にすることです。現状が無保険状態である場合でも、業績が安定している時期などを捉えて、将来を見据えた準備を始めることが推奨されます。
(2)商品内容の確認と財務上の留意点 ご契約にあたっては、選択する保険商品の具体的な内容、特に解約返戻金の推移や、低解約返戻金期間の設定について、「ご契約のしおり・約款」に記載された「特にご留意いただきたい事項」を必ず確認する必要があります。
また、税務処理については、資料作成時に施行中の税制に基づいています。将来的に税制の変更などにより、実際のお取扱いと記載内容が変わる可能性があるため、ご提案の際は必ず最新の情報をご確認ください。
定期保険の解約返戻金を活用した退職金準備は、企業の役員様が直面する二重の資金需要(死亡時の備えと生存時の資金)に、一度に対応できる賢明な選択肢です。
計画的な資金準備を通じて、法人の安定的な経営基盤を築き、将来の安心を確保することができます。詳細な仕組みやご自身の状況に合わせた最適なプランについては、専門家にご相談の上、進めてください。




コメント